第4話:「見たいものだけ見えてしまう」~カクテルパーティ効果~
第4話は、行動経済学から「見たいものだけ見てしまう」というお話です。
カクテルパーティ効果
情景をイメージしてみて下さいね。
あなたは100名規模の、とあるパーティに参加しています。
大きな音楽にガヤガヤと会話が入り混じり、誰が何を言っているのか全くわからない賑やかさです。
ふいに
「〇〇さん!」 と自分の名前を呼ばれた声が、はっきりと聞こえてきました。
・・・
・・・
いかがでしょう?
会話なんて聞き取れない騒がしさなのに自分の名前だけは聞こえた…。
似たような経験はありませんか?
これは大勢の人がバラバラに話をしている中でも
◆自分にとって興味のあるキーワードが発せられている。
という状況の時に無意識にその音声を聞き取ることが出来る現象のことで、「カクテルパーティ効果」と言われています。
実はこの現象は、音だけに限らず五感からの情報すべてに対して起こるんですよ。
例えば、赤ちゃんが欲しいと思った多くの方は、なんだか急に世の中に赤ちゃんに関する情報が多くなったとお感じになられます。
外を歩けば赤ちゃんを抱っこしている女性が目に入り、
いつも通っていたドラッグストアには、いつからこんなにたくさんのベビー用品が売られていたのかと驚き…。
世の中に赤ちゃん情報の絶対量が増えたのではないのです。
私達の脳は目の前にある情報を等しく処理しているのではなく、自分に関係があることを優先的にキャッチしているのです。
ということは、裏を返すと?
自分の脳がこれまで認識してこなかった情報、必要ないとみなされた情報は、シャットアウト!されて入ってこないということです。
おまけに、1つの考えが頭に宿ると、たちまちその考えを肯定してくれる内容ばかりが目に入ってくるという傾向があります。
お金の悩みを解決しようとして本やネットでたくさんのことを調べても、大切な情報を取りこぼす。
こういった方々が絶えない理由はここにあるのですね。
お金まわりの選択は、大きなものでも小さなものも間違いなく未来の自分を創っていきます。
後になって「こんなはずじゃなかった!」と気づいてもお金も時間も戻ってきません。
ですからあなたの立場になって第三者の目となり
あなたが
◆見落としていたことにさえ気づけなかった、見落としてはならない情報
をお伝えできるFPにはボディガードのような役割もありますね。