キャッシュレス社会を生きる上で大切なこと
もうすぐ今年1年が終わるなんて、あっという間ですね。
12月は、イベント事が多く、支出もどーん!と嵩む時期
皆さん 家計管理はいがかでしょうか?
各企業も
お財布をじゃんじゃん開いて欲しい!といろいろなキャンペーンを繰り広げる時期。
そのような中、12月4日から始まった
QRコード決済(スマホにアプリをインストールして決済ができるサービス)の
PayPay (ペイペイ)100億円キャッシュバック
は、「利用した全ての人に購入代金の2割が戻る!」
という驚きの還元率で、ニュースでも大々的に取り上げられていましたね。
ソフトバンクとヤフーの共同出資会社であるPayPay株式会社は、
今年の10月にQR決済サービスを開始したばかりの新しい会社です。
キャンペーン実施は4カ月間を推定していましたが、
利用者の殺到で、わずか10日間で予算をすべて使い果たして終了。
PayPayの登録者数は前月比の13倍に急増し、推計190万に達したそうです。
2014年にLINE、その後、楽天、ドコモなど様々な企業が参入しているQR決済ですが、実際に利用したことがある人は、2018年10月に行われた全国1万人の消費者調査では、わずか2%。
QR決済自体を「知っている」と答えた人も19%という結果でした。
(出典:2018年12月15日朝刊 日経新聞・日経BP調査)
これは、今回のPayPayキャンペーンが行われる前に実施した調査なので
QR決済を知っているという人
はこの短期間でかなり増えたことでしょう。
そういう私も、ニュースを見ながらPayPayに登録して、家電量販店に出かけた一人です。
10万円の洗濯機を購入したので、2万円分の還元がPayPayで受けられることになりました。
まず、利用登録がとても簡単だったことが驚きでした。もう登録完了?と拍子抜けするほどです。
実際の利用はスマホのバーコードをレジでかざすだけで、これまた簡単。すごい世の中になったものだ、と思いました。
人口減少・労働力不足が加速する日本において、キャッシュレス化は国も普及をすすめている事業です。
実店舗の無人化・省力化、資産のデータ管理、送金の効率化、購入履歴の蓄積を利用した消費活性化、税収回収の向上につなげられる、などの効果が期待できるからです。
しかし、多くの人が初めてQR決済に触れた、PayPayキャンペーン終了から4日後、PayPay株式会社は、今度は別の意味でニュースに取り上げられます。
QR決済サービスで不正利用があったことを発表
闇サイトにクレジットカード番号が流出し、使用された形跡もある。
PayPayを利用したことのない人にまで利用の請求が届くというニュースが続きました。
現在は対策済みとのことですが、登録の際に、カード情報を何度間違えて入力してもロックがかからない仕組みになっていたという、単純なセキュリティの穴があったことも明らかになりました。
キャンペーン中も度々システム障害が生じて一時利用停止や決済遅延が起きていましたが、
北海道胆振東部地震による停電が続いた時にカードやATMは一切使えず、現金がないと何も買えないという状況を経験したことを考えると、緊急時に使えない可能性があるというのは致命的なことだと感じました。
便利な反面、利用にはまだ様々な課題が残るサービスですが、日々お客様から家計相談をお受けしているファイナンシャル・プランナーとして私が考える1番の懸念は、少し違っています。
それは
・本当に自分の欲しいものなのか?
・まわりに流されて欲しい気持ちになっただけのものなのか?
この見極めができずに、
お金に翻弄されてしまう人が増えてしまうという懸念
です。
結局、どのような素晴らしい技術革新も使う人次第ということですね。
・短期的な視野に惑わされず
・見せかけだけの損得や企業の販売戦略に踊らされず
・他人の価値観に流されずに
自分のライフプランをしっかり見据えて、軸を持ったお金の使い方をしていけるか?
これが自分らしい幸せを実現できる生活経営の要です。
けれども
「お金に振り回されることなく、自分が、お金の主人公になってお金をコントロールしていく!」ということは、この情報化社会において一人で向き合おうとすると、実は結構難しいことです。
誰かのデータや平均値は、あなたの場合ではありません。
キャッシュレス社会になると、ますますお金の性質をしっかり学んでおかないと
コントロールの難易度は増していくばかりです。
あなたは、いかがでしょう?
お金は、ひとり一人が自分の ワクワク・ライフプランを実現していくために
俯瞰的にPDCA(計画⇒実行⇒検証⇒改善)を繰り返しながら人生に取り入れ、活用していく大切な道具です。
お金は、今と将来の自分が幸福になれることに、気持ちよく使っていくための道具です。
お金との関係は、生まれてから死ぬ時(それ以上)まで、ずっと続きます。
決して逃れられない関係なのですから、正面からきちんと向き合った方がいいですよね。